全国「精神病」者集団(公式サイトの保存用)

全国「精神病」者集団が2つに分かれることになったことに伴って、公式サイトの内容を保存するためのサイトです

2010年6月全国「精神病」者集団ニュース抜粋

ごあいさつ

暑くなりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?

春先の体調不調をやっと乗り越えられた仲間も多いのではと思います

今年は、医療観察法の見直し時期でありますが、医療観察法改正の話がでてきていません。精神保健福祉法については、障がい者制度改革推進会議とわれわれ障害者団体の意見を抜きにした障害者自立支援法改正案のなかに、ちゃっかりと精神保健福祉法の一部改正条項があるという状態でした。それも、精神科救急の法定化だといいます。さらには、精神科救急に精神保健福祉士の役割を与えるというものであり、精神保健福祉士は、役職(職域拡大)のために、クライエント(精神障害者)と業務上の利益相反してでも、保安処分策動に身をおくであろうことが、社会復帰調整官の前例から言っても明らかなことであります。

幸いこの法案は廃案となりましたが、厚生労働省官僚の強い意志が背後にあると考えられ、改革推進会議やその下の部会である総合福祉部会の存在を無視した形で、何もかも進められかねない状態です。山本眞理が障害福祉部会の一員とはなりましたが、この件に関する報告は次号といたします。

 

 

入院回避のためのショートステイ

運営委員 佐々井 薫

岡山県ではS51年に「精神障害回復社会復帰センター」として県がデイケアと診療所を合わせた施設を開設した。診療所は往診、家庭訪問を積極的に行いデイケアにも重きを置いて行っていた。

しかし、24時間体制の緊急対応の必要性を痛感して、ナイトケアとしてのホステルを追加した。

このセンターは地域医療の可能性とデイケア、ナイトケアの、有り方についての成果を上げていったがH18年に岡山県は財政難と地域医療は出来つつあるとしてセンターの廃止を打ち出した。

それに対して家族会や、各関係者の反対により「NPOけんかれん」基幹型地域生活支援センターゆうとして「日中活動や相談事業」「24時間電話相談事業」「ホステル事業」を県からの委託引き継ぐ事になった。

ホステルは自立支援法下にあってもショートステイで言う介護認定や利用条件を適用せず、手帳が無くても主治医の紹介やケースワーカーとの相談によって、本人の意思を尊重して、利用できる事となり、これまで簡単に強制入院させられたり、自分から入院を逃げ場所としていた人たちもホステルを利用する事で地域生活を継続できる事になった。

以下は実際に利用している仲間のコメントである。

私は躁鬱病精神障害者です。5年ほど躁と鬱に悩まされていますが、病状が悪化する時には、必ず何か家庭内に問題がある時だと医師からも指摘をうけていました。「ゆう」の「ホステル」を知るまでは、限界まで問題のある家庭内で我慢して、どんどん病状が悪化し、何ヶ月も入院するという悪循環をくりかえしていましたが、「ゆう」のスタッフの方に電話相談などをしながら、調子が悪化しそうになり始めのうちに「ホステル」を利用しては?などアドバイスをしてもらいながら「ホステル」を利用するようになりました。実際利用するようになって、病状が悪化する前に、家庭から離れ環境を変える事ができ気分転換にもなり、ずいぶん入院回避できるようになりました。

これからも病状が悪くなる時がくるかもしれません、自分で自分をコントロールできない、でも、いざとなったら「ホステル」を利用させてもらえると心強くも思うのです。

この事業も5年の見直し期間を目前に、いかに今の形を継続していくかが、危ぶまれる事態になっています。

 

 

 

投稿

谷 和美

全国「精神病」者集団の存在を知って、通信を取り出してから、といいますが分裂者名目で電話局を首になってからといってもいいのかもしれませんが、通奏低音みたいな感じて鳴り響いているのが、自分のように精神疾患を理由にして会社側から解雇された人がいるのかということです。

会社から「分裂症」をきせられて、といいますが、デッチ上げられて「自宅療養」を命じられたのか89年3月(と、私は記憶しています)、その前後から心理テスト、精神医療が会社の労務管理に使われうる可能性について関心を持つようになりました。

電話局にいた時から、仕事はできない・文句は言う・生意気という、会社側が考えるであろうところの「三悪」労働者だった私は、会社から見れば煙たい存在だったのでしょうか。

「分裂症」名目で「自宅療養」を命じられてから、電話局の佐賀支店と産業医契約を結んでいた国立病院肥前療養所(当時)に会社からの業務命令で通わされるようになったことが、精神科に通うキッカケになったとともに、今考えれば精神医療に関心を持つキッカケにもなりました。

それともう一つ気になっているのは、最初の段落で書いたことと同じことになるのかもしれないのですが、自分のように会社側から精神疾患労務管理の手段といいますか、会社側から見て気に入らない人物を締め出す手段として使われた人がいないだろうかということです。

同種の体験をした人と何らかの形で体験交流をしたいものだと思っております。